「一燈を提げて暗夜を行く。暗夜を憂うること勿れ。只だ一燈を頼め」
山田方谷や佐久間象山らの師であり、吉田松陰や西郷隆盛にも多大な影響を与えた幕末の儒者・佐藤一斎の言葉です。
33歳にして現代で言えば東京大学の総長にあたる地位である昌平坂学問所の塾頭に抜擢された一斎が、42歳から82歳にかけてまとめ上げたのが「言志四録」です。経営でも、あらゆる仕事においても、そして人生においてもゴールの見えない暗闇を歩むときがあります。
しかし先が見えないような窮地に陥った時こそリーダーの真価が問われます。冒頭の言葉にあるように、惑うことなく自分自身の生き方、そして「志」を信じて進めばよいという佐藤一斎の教えは、まさに陽明学の基本概念である「知行合一」に通じます。
一見暗闇の中にいる日本において、立志塾では理念や信条、そして志を持ち、自らの信ずる道を歩む強さを身につけていきます。
出典:国立国会図書館「近代日本人の肖像」 (https://www.ndl.go.jp/portrait/)